
2003年の9月にネット古書店として始動された無人島さんは、
杉並区に住む男性二人から成るユニット。
“学歴と収入が反比例する人のための本と雑誌”をコンセプトに、
主にノンフィクションや、ルポルタージュ、歴史、映画の本が並んでいます。
晩聲社の本を蒐集、保存しておくため(保存、というところがすごい)古本屋さんへ足繁く通っているうちに、いつの間にやらその周辺の本がわらわらと増殖し古本屋さんになったというお二人。
お話すればする程、お二人の経歴は謎に包まれていくばかりで、煙に巻かれた石ころはもう何が何やらちんぷんかんぷんですが、その博学多識ぶりからお二人が只者ではないことは確かです。
また、無人島さんといえばミニコミ「モツ煮狂い」。
無人島のK氏が足を運び食し厳選した、東京モツ煮の名店20店。
その一店、一店が愛情深く紹介され、巻末にはありそうでなかったモツ煮レシピ5点!が掲載されています。
これだけでも随分読み応えがあるのですが、やはり要となるのは冒頭のモツ煮論文とでもいうべき一文です。
古本屋で手にしたある一冊の本に興味をくすぐられ、そこから東京モツ煮の歴史を調べるべく様々な文献へと情熱を傾けていく内に、その驚くべき歴史と地域性に気づいたK氏。“モツ煮をテーマ・媒介することによって、東京「工場郊外」の近代に刻み込まれた民俗史を掘り起こし、ひいては日本型の郊外論へと展開できないか…”と、論考が拡がっていきます。

普通の名店紹介とは趣を異にすることからか、
秋も一箱古本市では完売するほどの人気でした。
元我堂でも1冊350円でお取り扱いしておりますので、
是非お手にとってご覧くださいませ。
嗚呼!!モツ煮が食べたくなってき…。
(金曜日店長・石ころ)

